「紙か?電子か?…それが問題か?」電子書籍とジャンルと組版

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books by Elizabeth M, on Flickr 「紙か?電子か?…それが問題か?」電子書籍とジャンルと組版books by Elizabeth M, on Flickr

もくじ

電子書籍の話は前々から興味がありまして、サービス全般から電子組版、ジャンルごとの傾向まで色々と書きたいこともあるのですが…

今回は、以前別のブログでも取り上げたこともある「電子書籍の読みやすさは何故本によって格段の違いが生じるのか?」を考再考してみました。

パブーという自己出版サービスで本を作り始めてから、またちょいちょい考えるようになりましたので…

漫画の場合

くつきはかねてより電子媒体で漫画を読んでいました。

主にニコニコ静画の電子書籍です。

初めは紙媒体の漫画を読む感覚で普通に読めるのか不安でしたが、お試しの1巻無料というものを読んでみたところ全く問題ないことが判明。

すぐに、全巻買いをして一気に読破致しました。

その後別の漫画もいくつか購入いたしましたが、どの漫画を読んでも紙媒体の感覚とほぼ変わらず読めています。

ニコニコ静画にはコメント機能という、いかにも読書の集中力を削ぎそうな機能もあるのですが、ところがこれが集中力に全く影響なく使えます。

動画の方でしょっちゅうコメントしているので『慣れ』もあると思うのですが、読書中にコメントを読んだり入れたりしても、ストーリーへ戻るときはあっさり戻れます。

これは非常に意外でした。

文字メインの書籍の場合

そんなこともあって電子書籍への不安も吹き飛びましたので、次は「文字メインの書籍を読んでもいいかな」と思うようになりました。

書籍はニコニコ静画ではなく、書籍の取り扱いが豊富なブクログで購入することに。

初購入は紙媒体でも数冊読了済みのとある方のビジネス書です。

同著者の本を数冊読了済みということは、書籍の内容への興味は特に問題はないはずです。

ところが、ページを開いてみると…

1章も読めずに挫折…

「”1章も…”は大げさだろう?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、本当です。

その後何度か「読むぞ」と気合を入れ直してリトライしたのですが、その度に別のタブ(別のサイトのページ)が気になって集中できません。

一ヶ月かかってようやく次の章が終わるか終わらないかぐらいまで必至に読み進めてはいたものの…あるときふと全く頭に内容が入っていないのに気づき完全に挫折…

「購入したからいつでも読めるし、いいか…」とそっ閉じしたのが去年の8月です。

その後本日まで放置状態のまま、二度と再び開かぬ開かずの書籍になりつつあります。

テイクオフまでのタイムラグ

だからと言って「電子書籍には漫画が合っていて、ビジネス書は合っていない」という結論でも、

「『ニコニコ静画』と『ブクログ」という場(サービス)の違いが問題」という結論でもありません。

この後、別の電子書籍をいくつか読むウチに別の要因があることが判明しましたので、こちらは後述いたします。

まずは、漫画が頭に入ってきやすい理由と小説が頭に入ってきづらい理由なのですが…

ビジュアルとテキスト

まずビジュアルメインの漫画が、頭に入ってきやすいのはなんとなくわかります。

ぼーっと眺めているだけでも60%くらいは意味がイメージ出来ますし、意識して読もうと思えば苦もなくラクに読み進められます。

しかし、文章は字面を見るだけでは全く意味が理解できません。

ちゃんと理解して読み進めるには100%の集中力が必要です。

これは電子書籍だけでなく紙媒体でも同じです。

物語にテイクオフする(世界観に入り込む)までの時間が、漫画と文章ではかなり違います。

前者は1ページ1コマ目から世界観にテイクオフできるのに対し、文章メインの本がテイクオフする(「あ、これ面白い!」となって先が気になり現実から本の世界へ離陸する状態)までは数ページから長い場合に数章必要…

それに加えて電子書籍の場合は、集中力が分散しやすいネットという環境の上に成り立つ媒体です。

これではなかなか集中できませんよね。

漫画、文章、紙、電子

読めなかった書籍を放置した後、また別のジャンルの電子書籍をいくつか読んでの個人的な感想なのですが…

 電子書籍 ジャンル ビジュアル 組方向
読了出来なかった書籍 ビジネス書、小説 ゼロ
読了出来た書籍 まんが、小説、写真集 挿絵、表紙、ウチ表紙、など比較的多い

ビジネス書とほぼ同じ文字量の小説が(慣れるまで多少時間はかかったものの)読了出来てます。

ですので、「文字が多いから読めない」というわけではないのかなと。

逆に、小説でも読了できなかったものもありました。

ということはジャンルも関係ないということになります。

例えば、図版が満載の縦書ビジネス書だったら読了出来たかもしれません。(これはまだ読んでいないのでなんとも言えません、スミマセン;)

まだ大量の書籍を読んでいるわけではありませんので、たとえ仮説だとしても言い切るにはまだ弱いのですが…

一応現時点では、ジャンルや文字量というより、

  • ビジュアルの配分
  • 組版(特に組方向)

という、設計的なところに問題があるのかなと思います。

本への世界への入り込みを手助けする工夫

くつきなりの紙媒体、電子媒体の入り込みやすさの違いを考証してみたわけですが…

縦組みやビジュアルが問題と判明したところで、ブクログのシステムではそれらの問題を解決するには限界があります。

ブクログでは縦組み機能も一応使えるようなのですが、使えるのが一太郎ユーザーに限られていますので、どなたでも気軽に縦組にできるわけではありません。(くつきも一太郎を所持しておりません。)

ではどうするのかというと、InDesignで縦組みにした文章を画像で配置すればよろしいかと。

このやり方ですと、文字検索が出来なかったり、マーカーが使えなかったりなどいくつかデメリットがありますが、そのデメリットを踏まえた上でも、読みやすい見た目というのはかなり大きいと思います。

物語重視の小説などは縦書きというだけで格段に世界に入って行きやすいですし、著作権さえ注意すればお好きなフォントを使用することも可能です。

更には、画像ならバグを気にせず二段組が出来るというのもあります。

ブクログの中の方もschooの授業で「二段組はバグりやすいのであまりオススメ出来ない」とおっしゃっていたのですが、画像でしたら二段組でも三段組でもバグを気にせず思いのままです。

ということで今後も検証を続け、ブクログで自己出版される方用に電子書籍の組版サンプル本を作成中です。(素材集が先の予定でしたが、作成中に色々と疑問が生じたのでこちらが先になりました)

「紙か?電子か?…それが問題か?」電子書籍とジャンルと組版 『電子組版』表紙ラフ
表紙イメージはこんなかんじです。(ラフなんでまだぜんぜん変わると思います)

通常の印刷用の版面設計ではなく、あくまでもブクログの電子媒体(パソコンやタブレット、スマホ)での見栄えの良いフォーマットを作成する目的です。

InDesignも一太郎同様万人向けソフトではありませんので「フォーマットのサンプル本を作成してどうするの?」という疑問もあるかと思います。

この辺りはちょっと考えていることもあるのですが、長くなりますので本日はこの辺で…

というわけで今後も、『電子組版フォーマット』や、『プラットフォーム(ニコニコ静画やブクログなど)の違い』『ブログと電子書籍の違い』『(縦書き文章が投稿できる)縦書き文庫などのサービス』等、電子書籍関係をちょいちょい記事にしていきたいと思います。

でっは~(*´∀`*)ノシ♪

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